GUEST vol.
末松彩瑛さん
- 東京都在住
- 2019年春・モロッコプラン参加
現在はタビイクの運営や引率として、タビイクで旅を広めるお仕事をされている彩瑛さん。そんな彩瑛さんも2019年に初めてタビイクに参加した時は、不安との戦いだったそうです。それでも中学の時からの憧れであったサハラ砂漠のあるモロッコプランに参加した彩瑛さんを、今回はインタビューしました。
▶︎タビイクを申し込んでから参加するまで
タビイクに参加したキッカケを教えてください!
タビイクは自分でネットで調べて見つけたと思います!
当時の中学校の社会の先生が世界一周してて、先生が世界一周の記録をblogみたいな形で書いていたんです。それを見た時の、サハラ砂漠の写真が凄く記憶に残っていて、ここにどうしても行ってみたいなーっていうのはずっと思ってました。
昔からずっとサハラ砂漠への憧れがあったんですね!
です!大学4年生の時にサハラ砂漠行かない?と友達に誘ったものの、ヨーロッパならはいいけどモロッコはちょっと…みたいな感じだったんです。
そんな時に、「モロッコ」「いきたい」見たいな感じで調べていたら、たまたまタビイクを見つけて、面白そうだなと思って申し込みました!
申し込みをしてから参加するまではどのような気持ちでしたか?
不安8割、ワクワク2割くらいの心境でした。何もかもが不安で、治安も、言語も、食事も、思いつくもの全部が不安って感じで。後は偏見なんですけど、当時はアフリカやイスラム圏への怖さというか、先入観的なのもありました。
ニカブとか、ヒジャブとかと呼ばれるものですね。当時はイスラム過激派による日本人殺害事件なんかも大々的に報道されていましたから、イスラム圏に対する怖さがあってもおかしくないですよね。
でもそのイメージはモロッコに行って180度変わりました。スマホで動画を撮っていた時なんですけど、ヒジャブで顔を覆っていた女性がニコニコしながら自分で動画に映り込んできてくれたりして、とっても優しかったんです。モロッコに行っていなかったら今でもイスラム圏の人たちに偏見があったかもしれないと思うと、モロッコ行ってよかったって思える理由の一つです。
後は1人で旅もしたことないのに急にアフリカ行っていいのかみたいかみたいな不安も相まって、不安すぎて集合日の2日前まで怖くて航空券取れなかったんです。
航空券高くなっちゃうじゃないですか笑
そうそう笑
自分への逃げ道みたいなのを作っていて、少しでも体調悪かったらやめようみたいな、自分への保険を張っていた部分はありました。
やっぱり不安の気持ちは拭いきれなかったんですね。
それでも残り2割のワクワクがあったから、憧れのモロッコ、頑張って参加してみようって。タビイク調べれば調べるほど楽しそうだなって思ってきて、勇気を出してモロッコに行きました。
▶︎タビイク参加中に印象に残っていることはありますか?
まず空港について、まずイスラムの礼拝の呼びかけ(アザーン)と礼拝(サラート)を目の当たりにして、初っ端から文化の違いを体感したのはよく覚えています。それこそトランジット先のアブダビにいた時も、イスラム様式の建造物とかアラブのBGMとかを聞いて、「あ、今アラブ首長国連邦にいるんだな」って実感したり、常に異文化が新鮮で印象的でした。
空港や飛行機は、その国や航空会社の特色が出ていて面白いですよね!他にはどうですか?
行った都市の多くで、道が入り組んでて難しかったです。道が入り組みすぎてて、Googleマップ使ってですらホテルに辿り着けないくらいで、日本だとそんなことになることないから、凄く衝撃的でした。
モロッコには世界一入り組んでいると言われているフェズっていう都市もありますし、旧市街がある都市は結構入り組んでいるところが多いですよね。
道がわからなくて困っている時に、現地の人が助けてあげるよって話しかけてくれたんです。でもこの人を信じていいのかどうかもわからなくて。もしかしたら騙してきてるかもしれないじゃないですか。
海外だと騙そうと思って話しかけてくる人は割といるので、警戒しますよね。
この人を信じていいのか不安で、でも信じてみようってなって、結果的に親切な人で無事にホテルに着けました。
でも日本だと相手から話しかけてくる人って少ないから、スマホを使わずに旅するってこういうことなんだっていう学びがありました。
▶︎念願のサハラ砂漠に訪れることができて、どうでしたか?
やっぱりずっとみてみたかったサハラ砂漠を見ることができて、とってもとってもよかったです。
ありきたりかもしれないんですけど、当時は就活とかで悩んでいて、お金とか、大手企業とか、周りの環境もあってそういうのが幸せの価値観で。でも砂漠に行って楽しそうなベルベル人(北アフリカの先住民)と一緒に満点の星空を見たりご飯を食べたりした時に、自分の悩みってちっちゃいなーと思えたんです。
自分もモロッコに行った時にベルベル人の村を訪れたり夜の砂漠で音楽と共にベルベル人と踊ったりしましたけど、本当に楽しそうだったのを覚えています。
それこそベルベル人と話したりする機会があって、「何もないのが幸せ」っていうのをベルベル人が言っていたのが凄く衝撃的で。色々な幸せの形があるんだなあと彼らと話している時に思わされて、何もないのが幸せという価値観に出会って、幸せの価値観が変化したというか、アップデートされたような感覚でした。
そのアップデートされた価値観って、今に繋がってたりしますか?
新しい価値観を持ったあと、タビイクを通してインドに行ったりタイに行ったり、また一人旅ができるようになってメキシコに行ったりしました。現地の人だけじゃなく、海外に住んでいる日本人にも出会ったりして、同じ日本人でもこんな生き方があるんだと気づかせてくれる機会が多くなりましたし、今タビイクで逆に旅を広める側として活動できていたりして、全てが繋がっていると感じています。
▶︎彩瑛さんが思う「タビイクの魅力」とは
世界中に好きなものを増やす力がつくことだと思ってて、例えばすごい行ってみたいな、魅力的だなとは思うけれど中々一人ではいけない国に、初めましてのメンバーと一緒に行くことで、一緒に行ったメンバーも好きになったし、その国とか、人とかも好きになれて、一人旅できるようになって色々旅したからこそ、また行きたいな、好きだなと思う国やものがとっても増えた。好きなものを増やす旅をできる力がついたのはタビイクのおかげだと思うので、そこは魅力だと思います。
1人で行くのもいいけど、みんなで行くことによって、その国が大好きになるだけじゃなくて、一緒にその国に行った人たちのことも大好きになって、そこでまた新たな繋がりができたり、別の国に行くきっかけになったりしますもんね。
友達との旅行とかって、景色とかご飯とかが良かった記憶はあるけど、現地の人とあんまり喋らなかったなと思ってて、喋ったけどちょっとだったなみたいな。そこで初めて携帯使わずにホテルやバスのチケットを取ろうとして色々喋れたりだとか、現地の人と繋がれたと思います。
それこそ初めて海外に行って、右も左もわからない状態で、自分だけで行ったり友達と行ったりしても、「現地の人と喋ってみよう!」とはなりづらいですよね。
ならない人が多いと思います。スマホがあれば頼っちゃうと思うし、自分でスマホ使わずに宿取ってみようとか、あそこまで行ってみようとか、やろうと思っても怖かったり、そもそもしようと思えなかったりするけど、タビイクでそういう経験をして、(スマホを使わずに旅するのが)一つの選択肢として、一つのスキルとして身についたのはあったと思います。
▶︎タビイクに参加するか悩んでる人に伝えたいこと
やっぱり不安で、迷っちゃう気持ちはとても強いと思います。自分もそうだったし。けど、例えばまた次すぐコロナがきたりとか、すぐ海外に行けなくなる可能性とかも全然あるから、だったらやりたいことはやりたいうちにやった方がいいと思います。
いつ何が起こるかわからないですもんね。ほんとに。
そうそう。お金はバイトしたらどうにかなるし、私もバイトしてお金貯めて行ったし、特に学生は時間も比較的多いし。
それこそロシアとか、数年前から戦争状態になって、行きたくても行けなくなっちゃったじゃないですか。世界情勢はすぐ変わるから、行きたいなと思うなら、絶対に今行動したほうがいいと思うし、航空券とか取っちゃえばもう行くしかないから、おすすめは、タビイクに申し込むなり航空券を取っちゃうなりして、一個逃げられないものを作る。合う合わないは行動してみたいと分からないから、挑戦したいことはした方が人生が変わるかなって思います。
自分も大学にミャンマー人がいて、仲良くさせてもらってたりしてたんですけど、今ミャンマーは内戦中で旅しに行くことが難しいんです。彼らも、一度ミャンマーに帰ったらパスポート没収されてもう出国できなくなるかもしれないとか、いつ徴兵に呼ばれて戦地に駆り出されるか分からない。そんないつ何が起こるかわからない状態で。
日本は今恵まれてるけど、5年後恵まれてるかと言われればそうじゃないかもしれない。それこそ戦争とか他人事じゃないし、だから、今チャンスが転がっているうちにとりあえず行動してみてほしいと思います。
インタビュアー&ライター
Eisei
/タビイク2024夏ラオスプラン参加/
/現在インターン生として活動中/